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4.実践のあり方

土壌を生かす

自然農法を実施する前、ほ場の土壌は化学肥料や農薬によってその役割を奪われ、単に植物を支えるために根が張る場所でしかなかったのではないでしょうか。
自然農法では土壌が土の偉力を発揮できるように工夫をし、土壌を生かすことが大切です。
自然農法の実施当初は土壌は作物を育てる力が弱っていることが多いので、作物の根伸びをよくするよう、土壌に合せて堆肥などを活用しましょう。
また、作物はマメ科やイネ科など科の違う作物を組み合わせ、できるかぎり休閑せず栽培すると良いでしょう。
自然農法を継続することで土の偉力は発揮され、土壌中の生き物の種類と数は豊かになり、栽培がしやすくなっていきます。
また、同じほ場に同じ作物を栽培し続けると一時的には生育が落ち込むこともありますが、その作物に適した土壌となって生育はさらに良くなります。

 

自然堆肥の活用

自然農法では落葉や草を材料とした自然堆肥の活用を奨励しています。
堆肥の使用によって土壌は乾きにくい、温まる、根伸びが良くなるといった効果が得られます。しかしながら、土壌が良くなるにつれて自然堆肥の必要のない土壌になっていきますので、使用する堆肥の量は土壌の状態や作物の生育を見ながら決めるようにして下さい。

 

家畜糞堆肥

自然農法では、家畜糞堆肥を使用しないことを原則としています。
ただし、家畜糞による大気、水、土壌などの汚染は社会的な問題となっているため、自然農法ではこうした社会情勢に鑑み、適切な処理をして完熟させた家畜糞堆肥にかぎり、暫定的に使用できるものとしています。
家畜の餌には成長促進のため銅や亜鉛が添加される場合があり、家畜糞堆肥の重金属含有量は高い傾向にあります。
また、過剰に施用することで、作物が吸収しきれない窒素は地下水に流れ、水質汚染を生じさせることがあります。
土の偉力を発揮させるために使用するはずの堆肥が、そこに含まれる肥料成分に依存するあまり、いつしか土が作物を育てることを忘れて堆肥を使い続けた結果、重金属で汚染されてしまったとならぬよう、家畜糞堆肥を使用する場合には土壌の状態を見ながら使用する堆肥の種類と量を決め、必要最小限の使用にとどめるように心がけましょう。

 

補助資材

有機質資材、土壌改良資材などは、あくまで土の偉力が発揮されるまでの補助資材です。
使用にあたっては作物の健全性を確保、維持することを目的とし、土壌診断などでほ場の実態を把握したうえで適切な資材を選択するように心がけましょう。
家畜糞堆肥と同様に、自然農法は補助資材に頼る農法ではないことを常に意識することが大切です。

 

種と苗

種のもつ性質や苗質がその後の栽培や品質に大きく影響します。
自然農法に適した品種を選び、自然農法による自家育苗に努めましょう。また、組換えDNA技術を用いて作り出された種は使用しないようにします。

 

栽培管理

栽培にあたっては気候や土壌の条件や作物の特徴に合わせ、適期適作を心がけましょう。
また、畝の向きや栽植密度などにも注意し、栽培管理を行いましょう。
これらのことは、前述した「自然観察に心がける」ことで自ずと適切な管理ができるようになるでしょう。

 

施設栽培

自然農法では適期適作が基本です。
作物が自然には生長しない時期に、加温や電照をして無理に育てるために施設を利用するのではなく、旬の作物を容易に作るための手段として利用することが望ましいと考えます。
人間でも、寒くなれば厚着をし、ストーブにあたるように、ビニールハウスやトンネルなどは作物の特徴にあった環境条件を作り出すことで作期の幅を広げたり、病害虫の発生を抑えたりすることに利用しましょう。

 

被覆

土壌表面が裸地状態にあると、土壌は風雨や太陽光の影響を直接受け、過湿、過乾や急激な温度変化を生じやすく、作物の生育に影響します。
作物残渣や刈り草などによる被覆や草生栽培などで土壌表面を裸にしないように心がけましょう。

 

草の管理

自然農法では除草剤を使用しません。そのため、ほ場の草をよく観察し、その種類や生態を知り、適切に管理することが大切です。
草の管理にあたっては草が作物の生育を阻害しないよう、作期の選択、耕起法、中耕、土寄せ、被覆など、耕種的方法を基本とした草の管理に努めましょう。
自然農法の開始当初は作物を育てる上で競合する草が多く生えますが、自然農法を継続することで草の種類が変わり、作物と共栄する草が増えてきます。
草取りをするときには土壌の変化と共にどんな草が生えてきているのか意識してみましょう。
だんだんと土の偉力が発揮されてきていることに気付かれると思います。

 

病害虫への対応

病害虫による被害は主因(病原菌、害虫)、素因(作物の体質)、誘因(栽培環境)がそろってはじめて発生します。
自然農法は化学合成農薬を使用しません。
そのため、自然農法での病害虫への対応は、作物の体質改善や病害虫が出にくい環境を整えることを基本として行います。
自然農法の開始当初は作物の体質が弱く、また天敵の種類や数も十分でないため、堆肥の活用、抵抗性品種の導入、混作などによる植物の共栄関係の活用などによって、作物の体質を速やかに改善することが必要です。

 



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